2011/09/24

旅する十円玉

日本から旅行に来てくれた一行の帰国日、タクシーをチャーターして空港まで行った。
ホンダのオデッセイだったと思う。右ハンドル。車内の所々に日本語表示のものがある(「シートベルトを締めましょう」とか)。
移動中、運転手とも打ち解けてきて、一行が日本から来て、キルギス国内のどのあたりを旅行したかとか、本日帰国することなどを話していた。
すると、運転手が車の小物入れの所からやおらコインを出してきて、「これは日本のお金だろう?」と訊いてきた。見ると十円玉。なんでこんな物をキルギスのタクシー運転手が持っているんだろうか?
不思議に思ったので尋ねると、「車内にあった」とのこと。
なるほど! 日本から中古車を輸入する際、日本のオーナーが車内に置き忘れた十円玉が、車と一緒にキルギスまで運ばれてきたというわけだ。そんなこともあるんだねぇ…。
まあ、麻薬だの武器だのは、それなりに検査が行われていると思うが、十円玉くらいだと誰にも気付かれることなく、スルーされたんだろう。
運転手が、少し期待を込めたような口調で「このコインでどんな物が買えるの?」と訊いてきた。10円かぁ。残念だが、飴玉1個くらいだ。その答えを聞いて、運転手も失笑していた。
穴の空いたコイン(五円玉、五十円玉)というのは、日本以外の国だと結構珍しい物だと聞いたことがある。十円玉で盛り上がったので、旅行メンバーの一人がたまたま持っていた五円玉を、そのタクシー運転手にプレゼントした。5円だけでは、ますます何も買えないのだけれど。

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