大相撲秋場所の最中だからというわけではないが、キルギスにも相撲があるので紹介する。
先日8月31日の独立記念日などの村全体でのイベントの時に、相撲をやっているのを2回見た。イベント会場である運動競技場にマットを敷き、競技者(力士)2名と審判1名が上がる。観客はマットのギリギリまで詰め寄っている。
力士は上半身裸になり、腰に柔道の帯のようなものを巻いている。取り組みは両者が組み合って、互いの帯をつかんだ態勢から始める。このあたり、(私は詳しく知らないのだが)モンゴル相撲と同じなのではないか。ともに遊牧民族として民族的・文化的にルーツが共通しているところが多いようなので、不思議なことではない。
審判のかけ声で取り組みが始まると、互いに相手を倒そうと足をかけたり、帯を頼りに揺すぶったりする。もつれて両者、あるいはどちらかが倒れることもあるが、技によって倒れたと認められない場合は勝敗は付かず、両者再び中央に戻されて組み合いの態勢からやり直しである。また、マットから出ても取り組みを中断し、中央からやり直す。バランスを保つために手をついても、負けにはならない。
日本の相撲との違いは、
- 取り組みは、両者が組んだ態勢から始まる(「立ち合い」がない)
- 頭・手・腕・膝を付いても負けにはならない(技によって倒された時に負けになる)
- 「押し出し」による勝敗はない(マットは単に安全のためにあるようである)
- 神事として行われている感じではない(あくまでも私の観察)
というところであろうか。
膝を付いても勝敗には関係はないが、膝をついた状態で組み合うことはない。この点、レスリングとは異なる。技によって勝敗を決める点は柔道に近いように思う(本来のルールとは違うと思うが、マットから出たら「場外」となる点も)。
日本のプロ相撲界はモンゴル人力士が隆盛を誇っているが、モンゴル相撲出身者が日本の相撲で活躍できるなら、どうであろう、相撲部屋の関係者の皆さん、キルギスにもいい素材はいるかも知れないから、スカウトに来てみては?
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