私の配属先である障害児親の会の中の自閉症児の親たちが、自閉症のことを知ってもらおうということで、映画館を借りて自閉症の人とその家族をテーマにした映画の上映会を開催した。
映画は「海洋天堂」。主演はジェット・リーで、昨年あたりに日本でも公開されていたはず。
自閉症に関する映画ということで名前は知っていたが、キルギスにいたので見ることはできないでいた。帰国したらDVDをレンタルして見ようと思っていた映画だったが、図らずもキルギスにいる間に見ることになった。
父子家庭で父親は末期の癌。自分の死後、自閉症の息子の面倒を誰が見てくれるのか、というのがテーマ。内容の詳細は、ネットで調べればすぐにみつかると思うので省略。
映画の終盤、会場のあちらこちらから鼻をすする音が聞こえた。今日は、自閉症児の親たちもかなり来ていた。もちろん、親でない人も感動していただろう。
映画の舞台は香港だと思うが、自閉症の人や家族が利用できる福祉サービスはまだ少ないように見受けた。キルギスはそこよりもさらに少ない。親たちが不安や心配を抱えるのも当然であろう。これから5年後、10年後、この国の福祉サービスはどう変わっていくのだろうか…。
映画の上映後、会を主催したグループのメンバーが、自閉症についてのアピール、また相談をしたい人のために連絡先を案内するなどをしていた。障害児者の家族が連携することで、また新たな動きができていくと良いと思う。
ところで、こんな真面目な上映会の話をしていてなんなんだが、映画の中で、主人公が荷物を入れるのに使っていた袋が、キルギスでもよく見かける“バザールバッグ”であった。「へぇ、香港にもバザールバッグがあるんだ」と私の目を引いたのであった。
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