2011/01/28

宵越しの茶 (お茶の話④)

確か「宵越しの茶は姑に飲ませるな」とか、いや「姑に飲ませろ」とかいう俗諺《ぞくげん》があったはず。

一晩おいた茶は体に悪いから大事な姑には飲ませるな、または逆に、憎い姑に飲ませろという意味だったと思う。

どうやら、一度湯に浸された茶葉は、表面の膜か何かが壊れて、中から人間にとっては毒になる物質が出てしまうらしい。また、水分を得ることによって腐敗が始まるから、それも体に良くないのだとか。そんな話を前に聞いて、なるほどと思ったものだ。

そうしてみると、前回に書いたように、茶を作り置きして、それを薄めながら飲んでいるキルギス流の茶の飲み方はどうなるのだという疑問が起こる(実は、この国に来た当初から思っていた)。

ひょっとして、時々腹具合がゆるくなるのは茶のせいもあるのではないか、と思うこともある(ただし、特定はできない。他にも思い当たる食品が複数あるから…)。

冬場は寒いから腐敗の進み方が遅いのかしらん?

まあ、極端なほど何日も置いている訳ではないのだが、茶葉は使い切りで飲むものと思っていた私にとっては、お湯を足しては徹底的に使い回すキルギス茶道はなかなか凄いと思っているのだ。

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