2011/01/23

お上りさん

「お上《のぼ》りさん」という言葉を知ったのはいつぐらいの頃だったろうか。

田舎の人が華やかな都会の街に出ることを揶揄《やゆ》した言葉だ。場合によっては侮蔑的なニュアンスが含まれることもある。

今週は、健康診断のために首都を訪れた。2ヶ月ぶりの首都。

途上国といえども、首都は高層ビルが建っていて、店も多い。村では売っていない物もたくさん並んでいる。そういう光景を眺めていると、「ビシュケク(キルギスの首都)はすげぇなあ」という台詞が口をついて出てしまう。

車の交通量も格段の差。村では信号機がないから、信号機のある交差点では戸惑ってしまう。村であれば車が来ていなければ渡るのがルール。首都では信号に従って渡るのがルール。考え事などしてボーッと歩いていると、信号機を見ずに渡ろうとしてしまうことがある。

村での生活が半年になる私は、ビシュケクに来ると人、車、店、物の多さに戸惑い、そして、村にはない物が食べられ、買えるのではしゃいでしまうこともある。お上りさんですな。

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