2011/01/10

現地の人は年上に見える ①

私が今住んでいるホームステイ先には26歳の息子さんがいる。

私から見れば十以上も年下である。自分の26歳の頃を思い出せば、世の中の右も左も分からぬくせに、妙に知ったかぶりはするという生意気盛りだった(「今も生意気だ」と言われるかも知れぬが)。

しかし、そんなに年下の彼であるが、心理的には私よりも年上に感じるのである。

これは、一つには自分の言葉の習熟が不足しているせいで、周りの人々がみな、私の知らない単語を連発するから、大人びたことを言っているように感じるのであろう。

同時に向こうも、言葉の伝わらない私に対しては、時として子供に言い聞かせるように話すから、そのことでも心理的には「自分は子供だ」と思ってしまうのかも知れぬ。

私は、知的障害者福祉分野で仕事をしてきたが、この仕事の対象となる人たちは知的障害があるゆえに、これと同じように接してしまうことがままある(あった)。施設ではよく問題になるのだが、中年になった人を「○○ちゃん」とちゃん付けで呼んでいるスタッフがたまにいる。

これは、その相手の知的発達に障害があるから子供っぽく見えてしまうという、スタッフ側の心理が大きく影響していると思う。しかし、40、50になったおじさん、おばさんを「ちゃん」で呼ぶのは、やはりおかしいことだ。自戒も込めつつ。

現地人が年上に見える話から脱線した。(以下、次回)

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