マレーシアは熱帯の国で、日本人から見れば年中夏みたいな所だった(「だった」というのは、私はかつて住んでいたが、今は住んでいないから)。
年中暑い所では、蚊も年中活動している。マレーシアに限らず、ある範囲内の緯度の地域では、蚊が媒介する病気がいくつもあって、そういう地域へ行く協力隊員は、蚊に刺されないよう特に説明と注意を受けるのである。
蚊が媒介する病気の代表はデング熱、マラリヤなどで、熱帯地域ではそれらの病気で死ぬ人が毎年必ず出ている。だから、国や自治体としても、蚊の駆除の施策をとらなければならないことになる。
マレーシアでは、急に家の外に真っ白な煙が立ちこめることがあった。その地域に殺虫剤を一斉散布していたのである。予告なく始まるので、気づくのが遅れて窓を閉め損なうと、殺虫剤の煙が屋内にも入ってきて、人間様も殺虫煙を吸わされるはめになるのであった。
この、地域一斉殺虫剤散布の光景は、シンガポールに行った時にも同じようなのを見た。赤道近辺の他の国ではどうなのだろうか? 蚊を駆除しようというのは分かるのだが、あんなに殺虫剤を撒《ま》いて、人の健康への影響はないものかと思ったものだ。
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