協力隊員が、任国で買い物をするなら、使用機会は多くなって「元が取れる」から、買うのは早ければ早いほどよいと書いたのだが、もう一つ、キルギスでは(おそらく協力隊が派遣されている他の多くの国でも)、別の側面でも「買うなら今だ」がある。
たとえばミッキー●ウスのTシャツがほしいとしよう。
で、それをある店の店頭で見つけたとする。その時に、「ちょっと高いから、別の店を見てからにしよう」とか「別の色がほしい」とかで買わなかったとする。
不思議なことに、そうやって一度スルーしてしまった商品には、再び出会えないことがある。
後日、同じ店に戻ってみても、すでに売れてしまっていれば、それきっりである。再入荷するのかどうかは店の人さえもわからない。
あと、バザール(市場)なんかで言えば、ある店で気になる商品を見つけても「他の店を見て、比較してから買おう」と思って、
他の店をぶらぶらしていた後、「やっぱり、あの店で買うことにしよう」と決めて、その店に戻ろうと思っても、バザールの中の土地勘が働かず、その店に戻れないこともある。自分が行き慣れたバザールであれば、だいぶ店の並びも覚えてきたとは思うが、それでも「あの店、どこだったかねぇ、婆さんや」と日本昔話風に心の中でつぶやいていることがある。
そういう経験を何度かしているうちに、また他の隊員からもやはり同じような経験をしている話を聞いているうちに、買おうかどうか迷ったら、「今買う」という判断をするようにしている。
もちろん、そのあと、同じ商品を別のところで、しかも値段が安い物を見つけるという場合もあるのだが、二度と見つからないケースよりは数十円の差なら買っておいたほうが後悔は少ない。
私の記憶では、百円均一ショップのダ●ソーに、「同じ商品を仕入れできるとは限りません」旨の注意書きがされていたはずだ。これは、客の中に「前に来た時に見た××がないんだけど」みたいなことを訊いてくる人がいるからなんだろう(他のケースもあるだろうし)と想像したのだが、そうは言ってもダ●ソーはかなり商品の供給は安定しているんじゃないのか?
今、私は首都の隊員になったので、途上国とは言えど、首都にいるとたいていの物は「探せばある」という感じである。だから、「買うなら今だ」感覚は、村にいた時よりも弱くなっている。
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