2012/05/10

「戦勝記念日」はいつまで続ける?

5月9日は「戦勝記念日」。前にも書いたが、ここで言われる「戦勝」とは、かつてソ連がドイツとの戦争に勝ったことを指す。

なにか式典をやっているかも知れないからと、昼過ぎに協力隊の仲間と中心部にあるアラトー広場に出てみた。だが、人は大勢出ていたが、式典らしきものはやっていなかった(帰宅してからテレビを見たら、どうも午前中に式典は済んでいたようだ)。

0509AlaToo
(アラトー広場に集まった人々)

この写真に集まっているだけでも、前に住んでいた村の人口を超える人数ではないか。キルギスの中ではビシュケクという町は他とは格段に違うことを印象付けられる。

今日は、ロシアから配信されている放送局も、モスクワでの式典の模様を流していた。つい最近、大統領に再就任したあの人 の演説などが出ていた。

「戦勝」してから今年で67年経っていて、当時、従軍した人で生存している人はもう90歳前後であり、もうほとんどいなくなっているんじゃないかと思う。第2次大戦に従軍した人だけでなく、それ以降の退役軍人と思われる人たちも列席していて、軍服の胸の位置に勲章メダルを何十個と付けていた。

私は日本人であり、日本は第2次大戦では敗戦国だから控えめにしか言えない気がするのだが、この「戦勝記念」はいつまでやるのだろう、とテレビを見ながら思った。

ソ連はすでに存在していない国家だし、ロシアとドイツも今は当時とは別の関係にある。「我らは勝利した!」と書かれた看板・垂れ幕もあちこちに出ていたが、67年経ってもそのことは記念したいものなのか、と私には不思議には思った。

日本は第2次大戦では敗戦国になったから「戦勝記念日」はないのだが、それ以前には勝った戦争もあった。1945年に負けるまでは、日本もその戦勝を記念して祝っていたのだろうか。もしそうだとすると、次の戦争に負けるまでは、その国は一番直近の戦争の勝利を祝うものなのだろうか。

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