2011/01/18

マレーシアでの蚊との攻防戦 ③ (室内編)

マレーシアでは、私は家を借りて一人暮らしをしていた。マレーシア隊員のほとんどは一人暮らしだった。今もそうかどうかは分からないが、キルギス隊員は半数以上がホームステイ暮らしだから、派遣国によって隊員生活も色々であることがわかる。

私の借りた家は、窓に網戸が付いていたので、それでだいぶ蚊の侵入は防げていたが、それでもゼロというわけにはいかない。出入りの際のドアの開け閉めでも入ってくる。蠅も同様。

蚊は暗くなると活発になる性質があるので、日があるうちは飛び回ってはいない。薄暗くなり始めるとともに動き出す。

また、色が黒いっぽい物に寄っていく性質もある。これらの性質は、蚊が外敵から見つかりにくくするために獲得したものだと思う。ある時、あかるい部屋の中で黒っぽいかばんを見たら、そこに蚊が何匹もじっと止まっていたので、この性質を確認できた。

つまり、彼らは電灯を付けているうちはじっと待機していて、消灯して暗くなるとやる気を出すようにできているのだ。

そんなふうに室内に入ってしまった蚊への対策として、私が先輩隊員から聞いて実践していたのは、たとえば、朝の出勤時に、殺虫スプレーを部屋に撒いて家を出るのである。あるいは、寝室にも寝る3時間くらい前にスプレーをしておく。これで室内の蚊・蠅は駆除していた。

マレーシアにも蚊取り線香があり、寝室で焚いて寝たことがあるが、煙くて喉を痛めるのと、服に煙のにおいが染み付くので数回でやめた。

殺虫スプレーは自分が家・部屋を空けているいる時に撒かなくてはいけない。でなければ自分も殺虫剤を吸い込んでしまう。一吹き、二吹きで部屋の蚊を一掃してしまう強さだから、どれほど強い殺虫力なのかと思う。そういうのを吸ったらどうなるのか心配になって、現地の医師に「殺虫剤って吸い込んでも大丈夫なものですか?」と尋ねたら、殺虫スプレーを故意に吸って自殺する人もいるくらいだから、吸わないように気を付けなさいと言われた。この話は妙にリアルで驚きがあった。

マレーシアで覚えた殺虫スプレー作戦は、帰国後に日本でも使っていた。今年の夏はキルギスでも使うことになるだろう(スプレーは既に購入済み)。

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