2011/12/17

寒い日に潜む危険

キルギスの緯度は北海道と同じくらいだから、冬は寒いのは当然である。ここのところ、一層冷え込んだ感じがする。室内は多少なりとも暖房をつけていて暖かいので、薄着で過ごしていたりもするのだが、油断してそのまま外に出る(例えば、トイレに行く時)と、えらい目にあう。

室内から外へ出た際、その温度差で後頭部のあたりがキーンと痛む時がある。あれは血管が急速に収縮しているせいなのか? 「ああ、冬場の脳梗塞とかって、こういうふうに起こるんだろうな」と恐怖を感じつつ、かき氷を食べた時のこめかみの痛みにも似た感覚に耐える。

風邪への対策は暖かくするのが基本であるが、私のホームステイ先、配属先の職場を含め、多くの場所で暖房器具が電気式の物であるので、停電になると暖房が使えなくなるのが困る。昔は石炭や薪を焚いて暖を取っていたはずだが、私の周りでは電気式暖房器の使用のほうが多いように見受ける。

日本でも、北国の住人なら常識なんだと思われるが、大気が冷え込んでいる時には息を吸い込むのにも注意が必要だ。一気に吸い込むと、肺が冷気でやられてしまう。実際に「やられて」しまったことはないが、吸い込んだ途端にむせ返ることはある。寒い時は、息は口をすぼめ加減にしてゆっくり吸い込む、あるいはマフラーのような物で口を被って、外気を直接吸い込まないようにする。

気温が氷点下になっているような時、しばしば私がやってしまう失敗が、鉄製門扉を開けようとして、取っ手を素手で握ってしまうこと。今回書いた中では「やばい」と思う事態ナンバーワンだ。冷凍庫から氷を出そうとつかんだ時、指が氷に張りついてしまう経験は誰にでもあると思うが、まさにあの状態なのである。

私のいる村はマイナス5度程度までの冷え込みだから、そう危なくはないが、マイナス10度くらいまで下がる地域ならば、焦って取っ手から手を放そうとすれば、手の皮が剥がれてしまうこともあるのではないか、と恐ろしい想像をしてしまうのである。この時季、素手で外出してはいかんのだ。手袋は必需品である(村人は素手の人もよく見かけるが…)。

monpi 
(寒い日の鉄門扉には注意)

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