27日の引っ越し、ホームステイでの一人部屋暮らしだから、荷物はそんなに増えないだろうと思っていたが、引っ越しのために荷物をまとめてみると、結構増えていた。車への積み込みを手伝いに来てくれた同じ村の隊員もやや呆れていたかも…。
書籍類が増えたことと、子供らの指導に使えそうだと拾い集めてきた段ボールなども量は多かった。あとは先輩隊員にもらった(引き継いだ)照明器具だとか電気湯沸かしポットとか。
ビシュケクの新居に着いて、車から部屋に荷物を運ぶのは、一人で何往復もするはめになり、荷物を増やしてきた自分を恨んだ。
独り暮らしは日本にいた時以来、久しぶりという感じである。一番楽しみにしていたのは、自分でキッチンを好きなように使えることだ。近所の小店で調味料を購入。露店の八百屋も出ていたのでじゃがいも、にんじんだのを買う。それで簡単なスープを作り、あとは近所のサムサ屋でサムサを買って済ました(サムサはひき肉・玉ねぎを包んで焼いたパイ)。
引っ越し祝いという訳ではないが、ビールを買って飲んだ。ホームステイ先だと部屋で酒を飲むのは控えていたから、独り暮らしになってその気兼ねがなくなった。実は、これが一番気をつけなければならないことだと思っている。飲酒量が増えるのではないか、と…。
夕食中、ビールのコップから何かが這い出してきたのでギョッとして見ると、小さなゴキブリであった。バコンバエバ村では1年半、一度も見ることがなかった。キルギスは北海道くらいの緯度にあり、冬場の最低気温は一番暖かい地域でもマイナスになるから、自然環境ではゴキブリは棲息できないはずだと思うが、暖房設備の整ったアパートなどに一旦入り込んでしまえば、ゴキブリにとっては棲めない環境ではないということだ。
そう言えば、北海道でも、マンションなんかでは本州から引っ越してくる人の家財道具なんかにくっついて(あるいは卵の状態で付着して)上陸し、そのままマンションの暖房に助けられて繁殖をするのだと聞いたことがあるから、ビシュケクのゴキブリもその先祖は、外国からの輸入家具とか旅行者の荷物にくっついてやって来たのかも知れぬ。
と、そんなことを考えたのは後のことであって、私の引っ越しを出迎えてくれたゴキブリはすぐさま潰されてしまったであった。
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