2月14日のカラコル冬祭りで、協力隊は「出前日本語講座」と「日本語ボディペインティング」のブースを出していた。
日本語講座のほうは、日本語のあいさつ表現の紹介や、キルギス人の名前をカタカナで書いてあげていた。
ボディペインティングは、予め漢字のサンプル表を用意してあって、その中から好きな文字を選んでもらい、頬や手の甲に書いていた。こちらは有料にしてあって、1回5ソム(7~8円)。収益はフェスティバル運営費に充てられる。
サンプルとして用意された漢字は「愛」「友」「太陽」「月」「喜」「優」「花」など30文字ほど。キルギス語・ロシア語で意味も添えられている。やはり、と言うべきか、一番“売れて”いたのは「愛」。皆さん、そういうの好きですな。私もすこし書き手として手伝ったのだが、「愛」の注文ばかり多いのにちょっと辟易しながらも、たまに「友」とか「太陽」といった注文があると、心やすらぐのであった。
まあ、私の偏屈な「愛」嫌悪はいいとして、この漢字ボディペインティングのブースは人が途切れることがなかった。もちろん、ほとんどの客は漢字を読めないから、サンプル表のキルギス語・ロシア語がなければ意味も分からないのだが、意味が云々とは別に漢字のデザイン自体に、彼ら・彼女らを引きつけるものがあるのではないかと思う。
漢字は、もちろん中国から伝わった文字だが、日本人はその後、独自の文字を作ったにもかかわらず漢字も併用し続けている。元々漢字文化圏であった国のいくつかは、独自の文字に切り替えて、今は漢字が読めなくなっているところもあるから、私などにしてみれば「もったいない」と思う。
ボディペインティングは1回5ソムなので、子供・学生も自分の小遣いから出せる額、親もそのくらいなら遊びで出してあげようと思える額。集金箱をみたら、結構な額が入っていた。少なくとも100人以上には書いている。これだけ盛況になったのも、漢字のお陰か。漢字さまさまである。
ただ、付け加えておくが、漢字リストにないもので「自分の名前をペイントしてほしい」という要望もかなり多数あった。これは、隣に日本語講座ブースがあって、そこで自分の名前をカタカナで紙片に書いてもらっているので、それを持ってきて「これ(自分の名前)を書いて」と注文してきていたのである。よってカタカナも大活躍。
漢字に限らず、自分の知らない文字には、何か人を惹きつけるものがあるのだろうか? 異国情緒のような。私、キリル文字(ロシア語、キルギス語、モンゴル語などで使用)が書けるので、日本に帰って希望する人がいれば書いて進ぜよう。
当日、せっかくなので私も一文字書いてもらった(もちろん、ちゃんと5ソム払って)。サンプル表にはなかったが「龍」を注文。今年は辰年ですからな。で、頬にかいた「龍」は、翌日の昼食時に他の隊員から「まだ龍が残ってますよ」と言われるまで残っていた。顔くらい洗っておけ!
0 件のコメント:
コメントを投稿