2011/12/24

携行機材今昔 ~カメラ編~

協力隊の任期は2年である。2年間の海外生活へ旅立つにあたって、日本から携行してくる物は色々ある。その中でもカメラ、パソコンの類は、時代と共に性能がどんどん変わっている。

9年前に、一度目の協力隊参加をした時は、デジカメが概ね世に普及して、スペックの競争期に入っていた頃だったという印象がある。自分より後に赴任してくる隊員たちが持って来るカメラを見ると、画素数がどんどん上がっていっていた。私が当時使っていたデジカメは、動画は音声無しでしか撮れなかったが、もう1年後には音声付きは当たり前の世界になっていた。値段も、自分が買った時と同じ値段で、スペックは全然高い機種が変えるようになっていた。

私のマレーシア隊員時代の後半には、一眼デジカメなる物を手にしている隊員もちらほら見かけるようになっていた。某C社のe●sというシリーズが、一眼デジカメに対する消費者のハードルを一気に下げた。マレーシアは、動植物の生態調査という職種で派遣されている隊員が多く、こういう人たちの多くは写真好きであった。「写真好き」というよりも、仕事をする上で写真を撮ることは必要不可欠の側面もあるようであった。そういう訳だろうか、この連中は真っ先に一眼デジカメを使用し始めていた(例えば野鳥の観測などでは、離れた所から撮影するために、望遠レンズに交換できる一眼デジカメは便利だということだろう)。

今、周りの隊員を見ると、一眼デジカメの所有率はかなり高い。以前は、一眼デジカメは写真撮影好きの人がわざわざ買う物だったが、今や「とりあえず一眼」という感も無きしも非ずで、一眼なのにずっと「オートモード」で撮っているという人も見かけるのである。

マレーシア時代、子供たちの付き添いでプールに行き、何かの拍子にカメラに水がかぶってしまい、そのまま使えなくなってしまった。デジカメはなんて水に弱いのかと痛感したものだ。当時は防水デジカメはまだ無かったのではなかったか。あったとしても一般ユーザー用のモデルは1種くらいだったはず。今は、複数のメーカーが防水カメラを製品ラインナップに入れている。

今や、防水カメラも単に「水がかかっても大丈夫」という域ではなく、水深10m対応の機種まである。マレーシアは南国でビーチリゾートも多く、私も何度かスキューバダイビングをしたが、海中の色鮮やかな珊瑚や魚を写真に納めたいといつも思っていた。キルギスではスキューバダイビングをすることはないので、防水デジカメを購入しなかったが、もし赤道近辺で海のある国へ派遣されていたならば、10m防水のカメラを買っていたと思う。

カメラの話のついでに、ビデオカメラについても。

9年前のマレーシア時代は、ビデオはまだテープ方式だった。S●NYの8mmアナログビデオを使っている人もまだいた。私はDVフォーマットで、パソコンにデータを取り込める物を持参していたが、パソコンにデータを取り込むのも、テープを再生しながら(つまり1倍速)なので、すごい時間がかかっていた。今やハイビジョン画質の動画が、DVテープの何分の一の時間で取り込める。

ビデオカメラのほうも、当然のことながら、スペックが格段に向上しているのだが、協力隊を見渡す限り、持参率は上がっていないように思う。これはデジカメに動画撮影機能が付いているのが当たり前になっており、デジカメの他にデジビデを持ってくる必要を感じない人が多いためではないかと推察する。

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