2011/05/15

聖地巡礼のビザ枠 (2)

書いていて気になったので、駐日サウジアラビア大使館サイトを覗いてみた。

ありましたぞ、巡礼ビザに関する情報(http://www.saudiembassy.or.jp/Jp/Visa/Visa.htm#1)。

サウジアラビア政府の認可を受けた旅行代理店を通してのみ申請可能
サウジアラビア大使館・領事部へお電話でお問い合わせください
(代表03-35xx-xxxx)

認可を与えた旅行代理店を通じて、駐日大使館でビザの発給数を管理している感じである(まあ、当然そうだよね)。

それはそうと、このページの一番上に、

サウジアラビア王国を訪問する人は、イスラムに基づく諸法律・規則を順守し、サウジアラビア社会の価値観と伝統を尊重しなければなりません。

と、注意が書かれている。巡礼に行く人は、もとよりイスラム教徒だからイスラム諸法・戒律を守り、サウジアラビアの文化に従うはずだから、この注意書きはイスラム教徒ではない旅行者に向けて書かれていると思われる。

確かに、我々日本人の多くにとっては「イスラムに基づく諸法律・規則」なんて馴染みが薄いもんなぁ。旅行するとなれば、それなりに下調べはするだろうけど。私もサウジアラビアの文化・風俗は知らんけど、日本人旅行者がやりそうな「ルール違反」としては、飲酒と女性の服装かな。

おそらく、ホテルなどのバーなら酒は飲めるだろうけど、どこでも酒が飲めるという訳にはいかないだろうから、イスラム教徒が行くような店にビールを持ち込んじゃうとか、そういうトラブルはあり得るのでは。女性旅行者が、肌の露出の多い服装で出歩くのも御法度であろう。

ところで、キルギス人は「イスラム教徒」と言う割には酒を飲むし、しかも酒にだらしない人が多い。日本人も仏教徒でありながら飲酒する人が多いから、他文化の人のことを悪く言えた義理ではないが、しかしそんなキルギス人が、全世界からイスラム教徒が集まる巡礼に行って大丈夫なんかいな? と心配になるのである。

イスラムの戒律遵守が緩いキルギス人の中にも、きちんとイスラム的な生活を貫いている人はいる。(別にイスラム教の肩を持つわけではないが)残念ながらそういうきちんとしたイスラム教徒は、キルギスの中では少数派な感じである。ただ、メッカ巡礼に行くのは、そういうきちんとしたイスラム教徒の人たちであろうと思う。だから、メッカに行って、「ああ、メッカに来たぞ。みんな、乾杯だ」という間違いは絶対にないだろうと、他人事《ひとごと》ながら心配したり安堵したりするのであった。

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