2011/03/15

【東日本大地震】 ITの発展と災害(1)

前回(2002年)協力隊参加時の同期で、福島在住の知人から仲間あてに無事を知らせるメールがあった。「断水・停電が余儀なくされる生活となるが、命があったことを感謝し、協力隊時代の経験を活かして、この苦境に臨んでいきたい」という内容の一文を読んで、かえってこちらが勇気づけられた。

仲間の中には神戸大震災を経験した人もいて、その当時の恐怖、避難生活での苦労の経験から、今回の被災者へ思いを寄せていた。

神戸大震災に触れたメールを読んだこともあってか、ふと思ったのだが、15年前と今回の大震災を比べると、安否確認のためのツールは増えているのではないだろうか?

15年前はまだWindows95が使われていた時代。今から見たら、マシンのスペックはとても低いし、ソフトウェアも限られていた(私は当時も今も変わらずにトランプゲームをしているが…)。インターネットをするのも、まだまだ特別なことだったし、やっていたとしても電話のモジュラージャックでの接続だった。携帯電話はぼちぼちと普及し始めていた頃だっただろうか。

今や携帯は一人一台と言ってもいいような時代。その携帯でメールもできる。今回の地震でも、おそらく携帯で安否確認を取れたケースが相当数であったと思う。

そして、もう一つ当時と違うのは、ウェブメール(あるいはフリーメール)。無料でウェブ上でメールアカウントを持てるサービスが、誰でも利用している。特に協力隊のように、海外で生活する者にとっては、世界中のどこでも共通で使えるメールアカウントは大変に重宝するのだ。私も使っているし、協力隊の利用率はほぼ100%だろう。

それまではプロバイダから提供されるアドレスしか持っていなかったものね。ほんと、便利になった。

ウェブメールのもう一つの利点は、ユーザー名とパスワードさえ入れれば、インターネットにつながっているどのパソコンからでも利用できることだ。プロバイダからアカウントの場合、大抵は特定のパソコンで送受信設定して使っていたから、そのパソコンが故障などで使えなくなると、それまでの受信データとかもすべておじゃんになる可能性が高かった(皆さん、バックアップは定期的に!)。

ウェブメールでは、パソコンがどれであろうとログインの方法さえ忘れなければ使うことができる(皆さん、ログインパスワードの控えは忘れずに!)。

ウェブメールが普及し、一般化したことで、今回のような被害の中にあっても、どこかでネット接続(携帯電話、インターネットカフェなど)さえできれば、自分宛のメールを確認できるし、自分からメールを発信することもできる。

このように、IT(情報技術)が発展・普及したことで、このような大災害時における連絡手段の選択肢は増えたのではないかと思う(この想像は間違えているかも知れない。携帯やウェブメールで連絡することの問題も指摘されている、あるいはされてくる可能性があるから、私としては注意してニュースを見ておきたい)。

ただし、ITのおかげで災害時の情報伝達も便利になった、良かった良かった、とメリットばかりでもないと思うので、問題であろうことも考えておきたい。(以下、次回)

0 件のコメント:

コメントを投稿