それ、無理ですわ

日本では絶対に経験しないと思うキルギスでの出来事。

キルギス人たちに、写真の撮影を頼まれることがたびたび起こる。しかも、まったく知らない人から。

クリスマスツリーがあったのでデジカメを出して撮影をしていたところ、家族連れで来ていた男が、「俺たちを撮れ」と言ってきた(キルギス語、ロシア語ならそういう“命令形”で言うのも標準なのかも知れないが、外国語学習者にとっては、そういう高飛車な表現というのは不愉快なものである。おそらく、本人のニュアンスとしては「写真撮ってよ」程度であったろう)。

撮影したところで、データを渡すことも、現像した写真を渡すこともできないから、断っていたのだが、しつこく、酔った勢いもあって体を付けてくる、腕をつかんでくる始末。「ああ、こういうところが、俺がキルギス人の一番嫌いなところだなぁ」と思いつつ、それ以上断るのも危険そうだったので、撮影することに。

車に乗っていた家族がぞろぞろと出てきて、ツリーの前に整列。撮影終了。

IMG_1458

と、それを見ていた別のグループからも、「俺たちも撮ってくれ」と頼まれ、撮影。

IMG_1462

当然ながら、データもプリントも渡していない。最初から「無理」と説明してあることだから、気の毒だが仕方がない(そもそも、この写真を撮った場所は自分の村でさえない)。

日本人的感覚であれば、こういうことを頼んでも詮無いことだと考えるが、キルギス人はそうは考えないのだろうか? たまたまその場に居合わせた、見ず知らずのカメラを持っている人に撮影を頼んだら、現像をして届けてくれると思っているのだろうか。

インターネット利用がもはや当たり前になっている(そのために「ネット弱者」という人たちを生み出す弊害も出ている)社会ならば、「このメールアドレスに送ってちょうだい」と頼む可能性はあるかも。一方、遊牧民族の文化を基礎にしているキルギス人は、旅人に対して「またこの辺りを通ることがあったら、写真を届けてくれ」と考えるのか…。

この分析が妥当かどうかは分からないが、いずれにせよ、根本において文化的土台が違っているんだと思う。

実際、この手のエピソードはこの時以外にもしょっちゅうあるし、私以外の隊員もしばしば経験している。キルギス協力隊員のデジカメの中には、見ず知らずのキルギス人の写真が結構入っているのである。

コメント

  1. はじめまして
    現在ひょんなことから日本でコムズの修理をやっています
    コムズ検索でここに来ました
    ロシア連邦トゥバ共和国に行った時に、全く同じシチュエーションがあったので、思わずコメントしてしまいました
    コンサート会場の売店の女性が「一緒に写真をとってくれ」と
    「ここで現像して渡せないけから、撮っても仕方ないよ」と通訳の人に伝えてもらったら諦めてくれましたが
    撮ったら渡さなきゃ、という日本人的お人よしな発想は無用なのかもしれませんね
    トゥバ美人さんだったのでw記念に撮っておけばよかったと、時々思い出しては悔やみます

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    1. > きじまさん

      はじめまして。コメントありがとうございます。

      デジカメが普及していない地域というのは、世界にはまだまだあるということなんでしょうね。
      日本では、カメラ付き携帯を含めれば「一人一台」くらいにカメラが普及しているので、そういう地域の人たちとは写真に対する感覚は自ずと異なるんでしょうね。

      ところで、きじまさんのコメントの

      > 現在ひょんなことから日本でコムズの修理をやっています

      という部分、すごく気になります!
      日本でコムズのメンテをどうしたらよいかは、帰国にあたっての心配の一つですので、できればコンタクトを取りたいと思うのですが…

      もしよろしければ、プロフィール欄に書いてあるメールアドレスまでご連絡をいただければ幸いです。
      よろしくお願いします。

      Ukulele Chan

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