2011/06/10

祝宴のホスト

キルギスでは、祝い事の宴席は、祝いの当事者が催すことになっている。

例えば誕生日だと、誕生日を迎える人が、友人・知人・職場の同僚などを招待する形でパーティーが開かれる。日本なら、友人がパーティーを「開催してあげる」のが一般的だと思うが、こちらでは当人がパーティーを開いて「みんなに来てもらう」ということになる。

最初、そういう仕組みになっていることを知らなかったから、「●●さんの誕生日パーティー」と言って、職場で(勤務時間中に!)パーティーが開かれた時、会費はどうなっているのか、プレゼントを用意していなくて大丈夫なのかと心配したが、それらは必要はないそうなのである。

party (食事、飲み物は当人が用意する)

お祝いということで、客のほうがお金を渡すところも見たことがある。日本で言えば「心付け」みたいなものか? ただ、それを渡す時に、みんなの前で、現金を見せながらホストにあげるので、日本人の感覚からすると、すごく露骨でいやらしい感じがしてしまった。もちろん、それは私が勝手に感じたことで、こちらの人たちはそれを当たり前のこととして、(いや、むしろ隠れて渡すのはいやらしいこととして思うのかも知れない)、やっているだけのことである。

この「祝いの当事者がパーティーを開く」という方式には感心しており、日本人がやっているパーティーもこういうやり方にしてもらいたいと願う。この方式なら、行きたくもないパーティーに会費を払ってまで行く憂鬱感が少ないように思う。

ただ、すでにお気づきだと思うが、この方式では、「誰かの誕生日パーティーでごちそうになった以上、自分の誕生日パーティーも開いて、相手を招待しなければならない」という束縛を生んでいるのも当然考えられるのである。そうすると、私もやりたくもない自分の誕生日パーティーを開かなければならぬ、ということか…。

0 件のコメント:

コメントを投稿