国、地域によって人気のあるスポーツ、競技人口の多いスポーツは異なる。日本だったら、野球、サッカーが筆頭で、他にバスケットボール、バレーボール、テニス、ゴルフなどと続くだろうか。いや、日本で一番競技人口が多いと言ったらジョギングかも知れぬ。さらに幅を広く取れば、ラジオ体操なんてのもありかも。
世界で一番愛好者が多いスポーツはサッカーということになるのかな? まあ、単一のスポーツでとってみればたぶんそうだろう。野球なんてのは、世界全体で見れば、かなりマイナースポーツである。キルギス人は野球(ベースボール)をやっている人は見たことがない(キルギス在住の日本人、韓国人、アメリカ人で対抗戦をやっていたらしいけど)。
まあ、スポーツの愛好に地域差があるのは当然で、太平洋の真ん中の島国で、アイススケート選手が誕生するかと言えば、それは絶対にありえない。逆に、キルギスからサーフィンの名人が誕生することもなり(海がないからね)。
テレビを見ていて、映画、ドラマは登場人物の言っていることが分からず、いまひとつ楽しみ切れないことも多いが、スポーツはそれがないから楽である。ルールを知っている競技であればなお分かりやすいが、仮にルールを知らない競技でも、見ていればだいたいは分かってくる。そんなわけで、スポーツ番組を見る時間が多くなっている。
さて、スポーツ番組を見ていて、日本人である私にはちょっと違和感があるのだが、よくビリヤードの試合を中継しているのである。ビリヤードって、日本ではスポーツには入れないと思うが、海外ではスポーツ競技として扱われているようなのだ。
まあ、ビリヤードは棒で玉を突く動作が入るし、玉突きのコントロールの絶妙さは、かなりのトレーニングの積み重ねによるのは間違いないわけで、そういう点では身体的な動きの要素は大きく、スポーツと呼んでもいいのかもしれない。
しかし、チェスとなるとどうだろう。チェスもスポーツ競技として扱われていて、放送されるのはスポーツ専門チャンネルである。日本には囲碁・将棋といったチェスに類したゲーム(特に将棋)があるが、日本人で囲碁・将棋をスポーツだと思っている人は少ないのではないか。学校のクラブ活動でもそれらは「文科系クラブ」として分けられている。
もし、囲碁・将棋をスポーツとして捉えている人がいるとしたら、それはおそらくそれらのゲームをかなり本格的にやっている人(プレーヤー)自身ではないかと思う。囲碁・将棋のタイトル戦なんかでは、対戦は2日にまたがって、それぞれの持ち時間9時間をほぼ使い果たすような戦いをしている。これは体力がなければできることではない。しかもその間、頭はほぼ100%思考し続けているのだから、すごいことである。
そう考えれば、チェスも囲碁も将棋も、スポーツというカテゴリーに入れても間違いではないという気もするが、日本ではどういう経緯か、文科系(⇔体育系)としてカテゴライズされた。ずっと座っているからかね。
そういえば、中国では麻雀がスポーツ(体育)に入っているそうである。麻雀も日本人感覚ではテーブルゲームであって、スポーツではないと思うのだが、麻雀発祥地ではスポーツになるのだから面白い。
これらのことを見ていると、「文科系」だとか「体育系」だという区分自体が、そもそも恣意的なものであるのだと気づかされる。だって、思考を伴わない競技はないし、身体を使わない競技もない。だから、日本人にせよ、日本以外の各国・各地域の人たちが、何をもって「スポーツ」と「スポーツでないもの」を分けているのかは興味深い点である。
何らかの形で勝ち負けを決めるものであればスポーツとして認められるのかと思ったのだが、でもおそらく、ポーカーなどのトランプゲームやルーレットなんかはスポーツとは言われないんじゃないだろう。ダーツはスポーツっぽい感じがするけど。他にも、文化によってスポーツか否かが分かれるものってありそうだ。
う~ん、それぞれの文化において、何をスポーツと見なすかは面白いテーマだと思うが、今からそれを考える気力はなし。今日はここまで。
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