キルギスの学校は9月始まりで、5月に学年度が終了。6~8月は夏休みとなる。3ヶ月の夏休みって、うらやましいけど、3ヶ月も学校教育をしない期間を作って大丈夫なのかと、お節介的に心配をしたりしている(そもそも、初等教育の入学も7歳だから、日本と比べたら、高校を卒業するまでに2年分くらいの授業時間の差があることになる)。
療育センターは学校ではないから、学年度に合わせる必要はないと思うのだが、学校の夏休みに合わせて1ヶ月程度は休むようである。以前、村にいたときに配属されていたセンターも、今のセンターも休みを取っている。スタッフもそれを楽しみしているんだろうなぁ。
私個人は、任期の残り数ヶ月で職場を変わったことがあるので、自分が担当している自閉症クラスは夏休みにはせずに、仕事を継続している。現在、このあたりは自分の裁量で決められる部分が大きいのでやりやすい。一緒に指導をして、ノウハウを引き継ぐキルギス国の人(キルギス人またはロシア人)がいないのが課題であるが、現時点では自閉症児の親・家族へ家庭でできる療育方法を伝えることでよしとしている。
さて、療育センターのほうは、この夏休み期間を利用して、建物内の大がかりな改修を行っている。
まず、窓が、窓枠ごと新しいものに替わった。私が担当している自閉症クラスの、昼休みの間に「1時間で終わるから」と言って、業者が来て取り替え作業をしてくれた。
窓の後 は、トイレやキッチンを作り直しているようである。今まであったトイレの壁を、ガンガンと槌《つち》で叩き崩していた。やっているのは、センターの所持している送迎車の運転手である。そういう人が、内装工事をやれるところが、こういう国のすごいところである。
私が子供に指導をしている間も、別の部屋から大きな音が聞こえてくるのだが、子供たちは案外と平然と課題に取り組んでいる。頼もしいもんである。
こんな感じで改修工事をしているため、建物内がすごく埃っぽくなっている。職場にいると髪の毛もごわごわの手触りになっている。
それでちょっと心配になったのだが、これだけ埃っぽい中で過ごしているのは、体に悪いんじゃないだろうか。前の記事で、埃に対してアレルギー反応でくしゃみが出ると書いたが、職場で時折、鼻がムズムズするので困っている。
療育センターが間借りをしている建物は、おそらくソ連時代に建てられた物だと思う。埃を吸い込むだけでも体に悪いと思うのだが、ひょっとして、アスベスト(石綿)が使われているということはないんだろうか、とも心配になってくる。
いやいや、私なぞは別室で埃を気にしているだけなのだが、改修工事をやっているスタッフは直接埃を吸い込んでいる。マスクを着けているわけでもなく、このあたりの対策は何もしていないように思う(さらに、暑いから扇風機を回しながら作業している。埃が余計舞っていると思う)。
「途上国」と呼ばれるところでは、日本ではすでに当たり前になっている安全対策・健康対策が、まだまだ整っていないことが多い。人々の認識もまだそういうところに向いていないのが現実である。
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