2011/08/27

昼にディナー? (ロシア語обедと英語dinner)

他の文化を見ようと思った時に、まず最初に入ってくる情報は食事に関することである。どんな食材、どんな調理方法、また食事作法なんかもそこに含まれる。

さて、ロシア語を勉強した時に、обед(アビェド)という単語を「昼食」と覚えたのだが、現地に来てみると、昼食時だけでなく、夕食の時間帯に「обедを食べる」と言っているのを聞くこともある。

обедは元来「その日のうちの主食」という意味であるらしく、英語のdinnerに対応する。英語のdinnerの「夕食」と対応させて覚えているが、辞書で調べ直してみると、こちらも「その日のうちの主食;正餐」という説明が付いている。

обедもdinnerも、その日のうちで一番ボリュームのある食事を指すようだが、日本語ではこういうふうに食事を捉えることは稀であり、日本語では時間帯で朝食・昼食・夕食(晩食、夜食)と捉える。ロシア語圏・英語圏では食事のボリュームで名称を対応させているのがおもしろい。

ただ、ロシア語と英語で違うのは、обедが日本語では「昼食」と訳されているように、ロシア語圏では昼から夕方にかけての午餐《ごさん》をその日のメインにしているらしい一方、英語のdinnerが「夕食」と訳されるのは、英語圏では晩餐を一日のメインにしているらしいことである。

大雑把なくくりだが、ロシア語圏は昼に、英語圏は夜にメインの食事をとるということか。

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