2011/08/10

病院への合いのり

私の配属先は、障害児者の訓練センター(のようなもの)で、週のうち三日、センターを開く。

村と言っても、端から端までで考えたら結構広く、毎回、子供たちが歩いてくるのは大変なので、センターのミニバスで送迎を行なっている。

このミニバスというのが、一般に走っている乗合いバスと同じような見かけなので、走っているとしばしば道にいる人が手を挙げて「停まって~、乗せて~」と合図を送ってくる。これは子供たちの送迎用のバスなので、通常は運転手は手を振って断る。

先日、道を歩いている夫婦と思しき男女の老人がバスを呼び止めた。結構高齢に見えたせいか、運転手もこの時はバスを停めてその老夫婦を乗せてあげていた。

どこまで行くのかと尋ねると、村の中心部にある病院までとのことである。センターのバスに乗せた所から、病院まで1.5kmくらいであろうか。その二人がどこから歩いてきたかは分からないが、仮に2kmかけて病院まで行くとする。行って帰って1時間半の道のりである。

いや、日本でも、好むと好まざるとそういう状況で通院することを余儀なくされている地域があるのだと思うが、この老夫婦を見た時に、そんな距離を歩くつもりでいる人たちが病院に行くとことがしっくりこない感じだった。

歩くことができても、内臓疾患とか眼病とか、医者にかかる要素はいくらでもあるから、おかしなことではないのである。考えようによっては、わざわざ1時間半かけて行かなければいけないほど、どこか悪いということかも知れない(こちらでは金のかかることをわざわざすることはないと思う)。こちらの人は、1時間くらいで行ける所ならば歩くのは仕方ないという生活を送っているから、老人といえでも4km程度の道は対して苦にもしていないのか。

それにしても、こんな感じで、知り合いではない老人を病院まで送っていくというのは、村ならでは光景だったかも。

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