2011/02/22

「日本発」の物と言えば

日本で発祥して世界に広まったものと言えば、古くは浮世絵、最近ならなんと言ってもカラオケだ。私が海外旅行した所でもたいてい「KARAOKE」の看板を見た。もっとも、カラオケが日本から世界に広まってから20~30年くらいは経っているだろうから、「最近」とは言えない。

次に思いつくのはマンガ・アニメ。こちらも「MANGA」「ANIME」という綴りで流布しているようだ。たまに中国や韓国などで作られたマンガを目にすることがあるが、絵のタッチやコマ割りが日本のマンガを見ているのと同じようになっていて、それだけ日本のマンガが影響しているのだなと思う。

もっと最近ならば、自動洗浄式トイレ。「ウォシュレット」ってやつですな。ただし、「ウォシュレット」はTOTO製品の商標なのではなかったか。それでもその名称が製品全般の代名詞になっているのだから、これはTOTOのネーミング、広報戦略の勝利なんだろう(開発したのもこの会社なのかな?)。

余談だが、20年くらい前は、ヘッドホンステレオのことをみんな「ウォークマン」と呼んでいた。これもSONYの商標なのだが、類似製品全般の代名詞となっていた。ところが最近は「ウォークマン」と呼ぶ人は減って、その代わりに「iPod」と聞くことが多くなった。それでも「iPod」は特定の製品を連想させる力が強いから、依然として代名詞ならば「ウォークマン」ということか。

そういう意味ではSONYのネーミングも良かったし、Appleが自社製品に独自のイメージを持たせる戦略も成功したということなのだろう。

自動洗浄式トイレの話に戻ると、日本に旅行に来る外国人が驚き感動するのが、これなのだそうだ。今や便座の上げ下ろし機能、使用後に水を流す機能などまであるから、外国人が驚くのも当然という気がする。そのうち、便座に座るだけで血圧・心拍数・体脂肪率くらいは測れるようになるんじゃないのか。あくまでも勝手な想像だが。

最近まで「日本ガラパゴス論」なるものが隆盛で、国内市場向けの物を作るのは価値が低く見られているようであるが、いやいや、「ガラパゴス」だからこそ、日本人の感性に合う物に煮詰めて行った結果、世界に比類ない文化・技術・製品が生まれるということもある。

ここの所は、そういう論調でものを言う人が増えてきたようで嬉しい。消費者側も、安い(そして粗悪な)海外製品ではなく、ちょっと高くても質の高い国内製品を買うことで、日本の文化・技術の発展を支えることができるし、その務めがあるように思うのである。

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