青空文庫に菊池寛の『我が馬券哲学』というエッセイがあったので、ダウンロードして読んだ。今は私にとって年に一度の競馬予想(有馬記念)をする時期だから、ちょうどよい。
いくつか抜粋して要約。
本命馬と皆が言っているからとその馬を買うのは競馬予想の楽しみにはならない。自分で血統をしらべ、例え人気がなくとも買って、その馬が勝つ。これこそが競馬の醍醐味。
損を恐れて本命馬しか買わない人がいる。それなら競馬なんてやらなければよいだろうに。
120~30円の配当でも200円の手柄に相当する場合もあれば、200円の配当でも手柄にはならない場合もある。まぐれで200円の当たりを取ったとしても、金を拾ったのと同じことだ。
サラブレットとはどういうものかを知らずに競馬をする人がいる。ただのばくち打ちである。
競馬ファンが蔵を建てたという話はない。自分の財力に無理のない範囲で馬券を楽しむべき。金を儲けたければ、自分の本業に励むべし。
菊池寛が競馬好きだったとは知らなかった。競馬好きな作家としては寺山修司が有名だと思う。競馬エッセイも書いていたはずだが、寺山修司のは青空文庫に入っていないので今は読めぬ。
私などは、血統を重んじる訳でもなく、馬名を見て当てずっぽうに決めるだけだから、菊池寛に言わせれば「馬券買いの邪道」である。まあ、正道に入る気もないので構わないが。
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