自閉症児の指導教室、開始

ビシュケクに引っ越したのが2月27日。日付でいえばちょうど1ヶ月目。

新しい配属先には、自閉症児の指導教室を開くので、ノウハウを伝えてほしいということで呼ばれた。

この1ヶ月、自閉症児の母親で、将来的にはこの教室の先生になる予定の人と一緒に準備をしてきて、今日、その彼女の息子を教室に連れてきてもらって、初めての指導を行った。

何事も初めてというのは緊張するものである。事前にその子の情報も取っていたし、セオリー通りに準備をしてきたつもりであるが、本番では何が起こるか分からない。もし、今日、上手くいかなければ、センターのスタッフや保護者たちからは、「こいつはあてにならんな」と思われる可能性もある。

そう考えると前日は寝ることもできなかった。ということは全くなく、私の場合、こういうプレッシャーの時はかえって現実逃避で寝てしまうのだ、ハ、ハ、ハ(って、笑い事ではないけどね)。

で、結果から言えば、まあ上々のできだったんじゃないか、と。

自閉症児者って、何をすべきかが明示されていれば、自閉症でない人たちよりも余程集中してそのことをやり遂げようとする、と私は思う。時には気の毒なくらい、実直にやる。私にもその10分の1でも集中力があれば、と思うこともしばしばなのだが…。

今回の子供についても、彼が何をすればよいかが分かるように環境を作ることがメインのテーマであった。もちろん、初めて入る教室だから、ポイントごとに誘導・指示は必要であったけれど、全体的には拒否的になることもなく、ほんと健気なほどに学習課題に取り組んでくれた。

っていうか、そもそも、ここのお母さんが家でも相当頑張って教えているという下地があるのだ。私の力ではないので、偉そうに言えることは何もない。でも、誰の業績かということ以前に、キルギスでこのような取り組みが始まったことの意義を記しておきたい。

もちろん、既に運営されている指導教室はあると聞いているし、首都には今の日本で言うなら特別支援学校・学級(昔の養護学校・特殊学級)もあるから、私の配属先が「初」というわけではない。でも、多分、ここはやっている運営の仕方も、指導の方法も他とは異なる、自閉症児たちとその家族たちのための教室になると思う。そうなってほしい。

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(日本で同僚だった皆さん、キルギスでも同じようなことをやってまっせ~)

コメント

  1. はじめまして マドンナと申します。東京に住む 障害のある子供の母です。
    教室ができて 子ども達も おかあさん達も とっても嬉しかったと思います。
    がんばってください♪

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  2. > マドンナさん

    はじめまして。

    私の活動に関して励ましのコメントをいただき、ありがとうございました。

    マドンナさんが書いてくださったように、自閉症の子の親・家族の人たちは、こういう指導教室ができたことを喜んでくれていると思います。

    「喜んでいる」というか、少しでも「そこに希望を見つけたい」というような、すがるような思いで相談に来る人たちが多いというのが、私の実感です。

    この教室が開設されているビシュケク市は人口が100万人。私のやっている指導教室に来ている子供は20人弱。自閉症の発症率から考えれば、まだまだ教育・福祉を受けられていない自閉症児・者がいるはずなんですよね…。

    もちろん自分一人の力でそのすべての子供・人を援助できると思っていないですが、「自閉症の子供も障害に合った指導方法によって教育が可能なんだ」ということが、キルギスの人たちに示せたらいいな、と思ってやっています。

    今、この教室に来ている子の保護者たち(主に母親)が自閉症児の親グループを形成しつつあるところで、自閉症に関する障害理解、指導・支援方法の勉強会も実施され始めています。

    私自身の活動任期はあとわずかで、任期終了時には日本に帰らなくてはいけませんが、今後につながる動きがこの国の中で出てきていることが頼もしいし、将来へ期待・希望をつなぐことができると感じています。

    そのあたりは、ブログでも続報を書きたいと思っています。

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