2月末に職場・任地変更をし、新しい配属先で活動し始めてから2週間が経過。残り5ヶ月だし、大したこともできないだろうから、今さら焦ってバタバタとしなくても良いだろうと、自分の中で算段を決めていたが、配属先のほうから自閉症の子供の指導クラスを開く予定なので、そのための準備をしてくれと言われ、予定外の忙しさになった。
新しい配属先は障害児の親たちの組織した療育センターで、スタッフの中には自分も障害児の母親という人もいる。「だから」と言ってしまうと、それで飯を食ってきた職業人としては無責任ではあるが、やはり障害のある子を持つ親のモチベーションは高いと感じる。前の配属先では、スタッフが勝手にセンターを休みにしたりしてたもんなぁ…。
親の会が運営しているこのセンターは、現時点では肢体不自由児やダウン症の子らが通ってきているので、その子達の療育クラスが行われている時間はそちらを手伝い、それが終わってから、あるいはクラスがない曜日に、新たな自閉症クラスの開始の準備をしている。
一緒に組むことになる予定の人は、自身も自閉症児の母親で、この国では珍しい英語が話せる人(夫の仕事の都合でアメリカに在住していたのだとか)。自分で英語、ロシア語の文献を取り寄せて、あるいはロシアの療育講座を受けに行って、本当によく勉強している。仕事において私にとってのメンター(指導者、助言者)的な人からは、「専門家は親が勉強する以上に勉強してなきゃね」と言われていたのを思い出す。う~ん、正直、自分の知識をどれだけアップデートできていたかと問われれば、忸怩《じくじ》たるものがある。
今は、そのパートナーとなるスタッフと、お互いの自閉症という障害に対する認識や、指導・援助の方法論の部分のすり合わせをしている。実際問題、世の中にはあまたの療育の考え方があり、方法論もある。私自身がその中のどのあたりの立場にいるのか、自閉症をどのように捉えていて、どういうアプローチが有効だと考えているか、またどのあたりが私の限界かも示しておかないと、相手は自分の期待値で解釈をしてしまうだろうし、この先話が噛み合わなくことも考えられる。だから、ここの部分はちょっと丁寧に説明をしておきたいし、相手の考えも聞いておきたいのである。
それにしても、その人が英語を話せるということが、どれだけ私を助けてくれていることか。自分のロシア語・キルギス語のレベルでは、ここまでの話はできなかったということもやり取りできる。この内容をすべてロシア語で伝えるとしたら、資料の作成とかも5倍くらいは時間がかかる。いや、5倍じゃ済まないな、きっと…。
久しぶりに英語を使いはじめて、いろいろと思うこともあるので、ブログにも近いうちに書きたいとは思っている。
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