封筒が売っていなくて、自分で封筒を作ったわけ(というより子供たちの課題として作らせた)だが、本当にキルギスでは封筒は売っていないのだろうか?
手製の封筒(あくまでも教室内の課題に使うための物。これで郵便を出すことはたぶんできない…)を作った後だったが、キルギス人に「キルギスでは封筒は売っていないのか?」と質問してみた。
その相手によれば、「封筒は郵便局で売っている」のだという。なるほど、私が文房具店を探し回っても見つからなかったわけだ。日本で封筒を購入するとなれば、まずたいていは文房具店、もしくは今なら百均ショップへ行くだろう。日本の郵便局で封筒を買ったことなんか私はないから、そもそも郵便局で封筒が売っているのかどうかさえ知らない(文を書き込んで、それを折って封筒にするような郵便物があるのは見たことがある。配達料が普通の封筒で送るよりも安いはず)。
面白いもので、ここ(キルギス)は日本ではないのに、封筒を買おうとするとついつい日本と同じように文房具店を探してしまうのである。自分の中に「封筒=文房具店」という図式があるから、他の国でもそんなものだろうと疑わずにいるのだ。現地の人にしてみれば、「そんな所を探しても、あるわけないじゃん」ってなものに違いないのだ。
同じようなことが、別の物でもあった。
料理をするのに片栗粉がほしかったので、スーパーマーケットに行って小麦粉を売っている棚の近辺を探してみた。まあ、粉類はだいたいそのあたりで売られているはずである。簡単に見つかると思っていたので、「片栗粉」をロシア語でなんというか調べずに行ったのだが、これがなかなか見つからないのだった。
私の頭には「片栗粉=紙袋に入って販売」というイメージがあって、しかもその紙袋というのは細長い形状なのである。これは日本で売っている片栗粉の商品パッケージのイメージなのであるが、それと同じように売っているとは限らないとは思い至らずに、キルギスでも同じような紙袋で売られているに違いないと思い込んでいた。
しばらくは「キルギスでは片栗粉売ってないねぇ。コーンスターチとかで代用してるんだろう」と解釈していたのだが、片栗粉を使う料理をすることになり、あらためてロシア語でチェック(крахмал /クラフマール/ と言う)し、近くの小さな商店で尋ねてみたら、すぐそこにいくつも並んでいたのであった。
パッケージはプラスチック袋で、日本で言うならばお好み焼き粉なんかがそんな感じで売っていた気がする。さらに、その袋の中に別のビニール袋に入れてあった(二重の袋)。ハハハ、紙袋パッケージで探しても見つかるわけがない(ちなみに、кра.малは澱粉《でんぷん》の意味で、パッケージに「じゃがいもの~」とあるのが片栗粉、「とうもろこしの~」とあるのがコーンスターチになる)。
間違っていると気づくまでは、思い込み自体が自分にとっては正解だから、やっかいなものだ。
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