2011/11/24

まな板

女性に向かって「まな板」と言うと、蔑称にあたるのだとかなんとか(何のことか私には皆目分からないが)。そういう話ではなく、キルギスの調理の話である。
キルギス人が調理で、野菜を切る時、基本的にまな板を使わない。まな板を使わずにどうするか。すべて手の中で作業を済ます。
じゃがいもの皮を剥くような時は日本人もまな板の上ではなく、手で持って作業するが、野菜を刻む際にはまな板の上に置いてやる。
下に受け皿を置いておき、手の中で野菜の向きを変えながら、ナイフを入れていき、下に落としていく。傍らで見ていると、だんだんと野菜が刻まれて小さくなっていく様が面白い。
この時、ナイフの刃は持っている人自身のほうに向けて使う。手前手前に刃を入れていくのである。日本では調理をしている場面で、あまりこういうナイフの使い方は見ないような気がするが、結構日本以外の地域ではやっているのかも知れないし、日本でも、プロはこういう作業をしているのかも知れない。
さすがに、みじん切りくらい細かく切る場合はまな板を出して作業をしているが、玉ねぎなんかは、玉ねぎ自体の層になっているのを利用して、うまいことナイフを入れ、まな板を使わずに細かく切っている(サラダに入れる時など)。
私もこちらに来て、見よう見真似でやっているうちに、まな板を使わずに野菜を切るテクニックが身に付いた。西瓜《すいか》一つをまな板を使わずに切るのもできるようになった(ただし、西瓜は汁がしたたるので、作業場所は選ばなければならない。私がやったのは湖のビーチであったから、汁が垂れても大丈夫なのであった)。

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