2011/06/14

【引用】村上春樹の発言

村上春樹が、スペイン・バルセロナで賞を受けたようで、その時のスピーチで東日本大震災と原発に関する意見を表明していたと、ネットニュースで知った。以下、スピーチ全文の中から一部を引用する。

(このニュースサイトでは、「芸能」ページにこのニュースが掲載されていて、サイト名が「アイドル、芸能見張り隊」となっている。なんか、ちょっと違和感はあるが…)

村上春樹、原発政策を批判!核に対する『ノー』を叫び続けるべきだった。

【一部抜粋】

 我々日本人は核に対する「ノー」を叫び続けるべきだった。それが僕の意見です。

 我々は技術力を結集し、持てる叡智を結集し、社会資本を注ぎ込み、原子力発電に代わる有効なエネルギー開発を、国家レベルで追求すべきだったのです。たとえ世界中が「原子力ほど効率の良いエネルギーはない。それを使わない日本人は馬鹿だ」とあざ笑ったとしても、我々は原爆体験によって植え付けられた、核に対するアレルギーを、妥協することなく持ち続けるべきだった。核を使わないエネルギーの開発を、日本の戦後の歩みの、中心命題に据えるべきだったのです。

 それは広島と長崎で亡くなった多くの犠牲者に対する、我々の集合的責任の取り方となったはずです。日本にはそのような骨太の倫理と規範が、そして社会的メッセージが必要だった。それは我々日本人が世界に真に貢献できる、大きな機会となったはずです。しかし急速な経済発展の途上で、「効率」という安易な基準に流され、その大事な道筋を我々は見失ってしまったのです。

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