2011/01/28

こぼれ話 (お茶の話⑤)

こちらの人が飲むのは、日本語で「紅茶」と呼んでいるお茶。ロシア語だとчёрный чай(黒いお茶)である。キルギス語でもロシア語を流用して使っている。

日本人が飲む緑茶は、зелёный чай(緑のお茶)で同じ。

こちらの人はお茶に、(日本人から見ると)大量の砂糖を加えて飲むのが普通である。マレーシア人も同じだった。マレーシアでは、茶には最初から砂糖が入れられているものだったが、キルギスでは各人で好みの量をとって入れる。

とにかく砂糖は多い。小さじに山盛りで2杯は普通。3杯目を入れて、「3杯も入れるの?」と思っていると、4杯まで入れている人を見たこともある(職場の人)。話ながらやっているから、自分が何杯入れたか忘れていたのだろうか。

他の国の隊員も、お茶に関しては色々とカルチャーショックを受けるものらしい。もっとも代表的なのが、上に書いた「大量の砂糖投入」。そして、私には経験がないのだが、「砂糖以外のものを入れる」というパターンもある。モンゴルではお茶に山羊の乳と塩を入れて飲むと聞いた気がする。南アジアのほうではバター茶なるものがあるとか。

そうそう、マレーシアでは紅茶にコンデンスミルクを入れて攪拌《かくはん》して飲む「テー・タリック(teh tarik)」というのがありましたな。インド系の人から伝わって、マレーシア中で飲まれている。

日本人は緑茶に何にも入れないのが普通だから、他の文化圏の人たちの飲み方には驚かされる。緑茶って、何かを混ぜるのに合わないのだろうと思うが、どっこい、マレーシアでは緑茶にも砂糖を入れて飲んでいた。キルギスでも緑茶レモンティーが売られている(砂糖入り)。最初の頃は、結構がっかりしたものだが、慣れるとそういう味を欲するようになってくるから、人間の好みなんてものは環境によってどうとでも変わるもんなんでしょう。

(タイトル、お茶だけにこぼれるという洒落だが、分かってもらえたかどうか…。)

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